読んだ本

バーテンダー~優しい止まり木~

こんにちは!トモるです。

今日は、大学時代に読んでいた漫画についてです。

その漫画は「バーテンダー」です。もちろん名前の通り、バーで繰り広げられる人間模様をバーテンダーが気を使って解決していく、心がほっこりする話です。

それぞれの回で、ここまで気を使うか!というぐらい優しい気持ちになれる漫画です。

バーテンダーでは、皆さんにお伝えしたいことがたくさんあるので、これから少しづつ紹介したいと思います。

今日は、第1話「優しい止まり木」から、

あるホテルマン(来島美和)が、新設するホテルのバーテンダーを探している。たまたまあるバーで、佐々倉溜に出会う。彼の作るカクテルは、神のグラスと呼ばれ、一流のバーテンダーだった。味もさることながら、彼のホスピタリティーは、至高でホテルマンは、佐々倉をホテルのバーテンダーにしようと実技試験を受けるように頼みこむ。

数日後の実技試験では、来島の上司(神嶋)が実技試験を行う。神嶋は、新設するホテルの準備で家に帰ることもできず、ストレスが溜まっている状況だった。その状況を佐々倉は、襟の汚れで気づく、そして、彼に会う一杯を作るために、氷を探しに行く。

佐々倉が作った神のグラスは、「ウィスキーの水割り」だった。

そのグラスに初めは怒る神嶋だったが、一口飲んでみるとおいしい水割り…ではなく「水割りというカクテル」だった。

神嶋はどうしてあの水割りは、あんなにおいしかったんだろうと考えていた。その夜酒場で、佐々倉に理由を尋ねた。

佐々倉は、こう答えた。「疲れているお客様がいます。おそらく新ホテルオープンのために家に帰らず、部下と衝突し、酒をあおり、胃が疲れています。そんなお客様に出す一杯は、何が良いか?たとえ実技試験だとしても、そのグラスを飲むお客様の事を第一に考えて、そのお客様の心を癒す一杯何か。」と、

そうして生まれたのが、通常より薄いウイスキーの水割りなのです。水割りが水っぽくならないように、溶けにく氷を調理室まで調達しにいく徹底ぶり。

そして、神嶋は、質問するのです。「どうして、バーテンダーをバーテンと蔑んで言った者にそこまで君はするのか?」と

佐々倉は、「お客様を裏切ってはいけない職業があります。医者・薬剤師とバーテンダーです。レシピ(処方)次第で、薬にも毒にでもなるものを売っています。そして、バーテンダーは、優しい止まり木です。この止まり木に来た傷ついた鳥を優しく迎えるそれがバーテンダーという生き方なのです。」と

そして、神嶋は、この佐々倉の事を信頼するようになるのでした。

私が、この漫画を読むようになったきっかけは定かではないですが、その当時、バーのようなお酒をディスプレーしている様が好きで、色々なボトルを買って自分の部屋にレイアウトしていました。おそらくその時、本屋に行って目に止まった漫画だったのではと思います。

今回の話では、まず、相手に合う一杯を作るために、相手の今の状況をしっかり観察する、そして相手に合う一杯を作る。いたってシンプルですが、相手の状況を把握するには、それだけ経験が必要です。経験の中で、外見、経歴等いま知りうる情報で、状況を理解する。そして、その状況にあったレシピをデーターベースから抽出する。大変難しいオーダーメイドです。なんせ、相手はこれが飲みたいとは言いません。そのなかで、どうしてこの一杯を作ったのだろうか?と相手に思わせるぐらいおいしい一杯を提供する。そして、この一杯を作った理由を言葉で伝えることで、お客の心を鷲掴みしてしまうというテクニックあっぱれです。

しかし、この話だけでなく、これからの話もそうですが、大前提があります。それは、受け取る側が、それぞれの物事に意味を見出そうとすると言うことです。

この前提は、一般的な会話ではほとんどありません。こんな会話ができればキセキです。一度はこのような心を共振させるような会話をしてみたいものです。

優しい止まり木

相手のことを思い、言葉ではなく相手の心に寄り添う一杯で語り掛けるバーテンダー

そして、その意味を理解して感動する相手

こんなやり取りができれば、心がつながってるって感動しちゃうよね

この本を読まなければ、バーテンダー=bar tender とは思いもしなかったでしょう。

優しい止まり木は、これから、どんなやさしさを発揮してくのか?皆さんにお伝えすることが楽しみで仕方がないです。

では、またブログで!